HippLiner
A 3D interstellar spaceship simulator
with constellation writing function |
18, Mar, 2017
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English |
概要
HippLinerはヒッパルコス星表のデータを3次元表示して太陽系近傍約1000光年を自由に飛び回れるだけでなく、
恒星の固有運動を再現して数万年後の星空を表示したり、星座線を引くことができるソフトウェアです。
さらに散開星団の分布や、銀河系外に飛び出して銀河の分布を眺めることもできます。
特徴
太陽系近傍の恒星空間を超光速で飛び回る気分を味わえます。さらに、好きな星に行ってそこからの見かけの等級や、絶対等級で星空を眺められます。
通常の星空シミュレーションソフトウェアでは数万年後の星空を再現といっても歳差運動を再現しているだけで恒星の固有運動は考慮されていないことが多いのですが、HippLinerでは固有運動、視線速度のデータにより恒星の3次元運動もシミュレーションすることができます(15672個の星について)。
また、ダブルクリックで簡単に星座線を描くことができます。これにより、好きな星座線を作成して、作成した星座をさまざまな角度から眺めることができます。
さらに、散開星団や銀河のデータも入れてありますので散開星団の場所や天の川銀河の外の銀河の分布なども眺めることができます。
nVidia Quadroシリーズ他、4分割バッファモードがサポートされているグラフィックボードを使用することにより立体視が可能です。
実行環境
Windows版
Windows95R2/98/Me/NT/2000/XP/VISTA/7/8に対応と思われます。
遅いグラフィックボードでも動作はするはずですが、なるだけ高速な3Dグラフィックボードをご使用下さい。
nVidia GeForce程度のレベルのグラフィックボードがあるとそれなりに動きます。
最大表示等級を小さくすると軽くなると思います。キーボードの数字キーが表示する等級に対応しています。
3等か4等星までの表示("3"や"4"のキーを押す)ならば、多くの環境で快適に動くと思います。
多環境での動作チェックは行っていませんし、バグはまだまだたくさんあると思います。
古い形式のヘルプファイルを使用しているため、VISTA/7/8のデフォルトではヘルプが表示されません。
Windowsのインストラクションに従ってWinHlp32.exeを導入すると読めるようになります。
ダウンロード
最新バージョン: 2.7.4 (2017/03/18) 全天球動画保存対応版
このバージョンの全天周書き出しのTips
- 現状、画面出力している画像を保存している関係で、ご利用の画面サイズに影響され、画面の短い方の解像度が最大解像度になります(正方形の画像が保存されなければ失敗です)。より大きな画像を出力する際は2台のディスプレイを接続して、デスクトップ拡張でディスプレイを縦に並べる設定にします。FullHDディスプレイ2台なら1920x2160の画面になるので、1.9kの正方形書き出しまではできる模様。(片方が1920x1200、もう一方が1600x1200とかでもOK。)
- 画面録画を行った場合、録画ファイル名.txtに各種パラメータ(フレーム番号・面・元期・RA・DEC・距離・速度・宇宙船内・宇宙船外時間およびその秒表記)が保存されます。
- 連番JPEG保存は使用ライブラリの関係で途中で失敗することが多いので、連番PNGで保存してみてください。
- CubeMapからドームマスタ・エクイレクタングラーへの変換はCube2DMをどうぞ。
- 視野の回転操作は動画編集ソフトでプラグインを使って行ったほうが良いと思います。AfterEffectsやPremiereならSkyBoxが比較的安価。無料でやりたい場合はドーム射影変換フィルタ for AviUtlなどご利用ください。
- 書き出し画像のサンプル(クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンスでご利用ください。)
- 1.5k書き出し→6kエクイレクタングラー化サンプル:O04S8pxG1NL_ER00000.png :0等星のサイズ:8px、星座線なし、黒体放射輝度のガンマ1.0、眼視的、最大非ポリゴンサイズ:2.5、無色表示の最小等級:4.5、Epoch:AD2000、星座線オフセット:0.45
- 1.5k書き出し→6kエクイレクタングラー化サンプル:O04S9pxG105_ER00000.png :0等星のサイズ:9px、星座線あり、黒体放射輝度のガンマ1.05、眼視的、最大非ポリゴンサイズ:2.5、無色表示の最小等級:4.5、Epoch:AD2000、星座線オフセット:0.45(2017.3のドームフェスタ用映像使用データ)
- 1.5k書き出し→6kエクイレクタングラー化サンプル:O04S9pxG105NL_ER00000.png :0等星のサイズ:9px、星座線なし、黒体放射輝度のガンマ1.05、眼視的、最大非ポリゴンサイズ:2.5、無色表示の最小等級:4.5、Epoch:AD2000、星座線オフセット:0.45(2017.3のドームフェスタ用映像使用データ)→元画像:@front,
@left,
@right,
@top,
@bottom,
@back
- 綺麗に書き出すためのダウロード時のデフォルト設定からの変更:ポリゴン解像度は高にします。最大等級の数値は12以上(Hipparcos星表の全ての星を表示)。「明るい星をpolygonで描画」のチェックをON/OFFしながら、OFF時とON時の明るさが同じくらいになるようポリゴンサイズを調整します。「0等星のサイズ」の値を変え、作りたい全天周画像に適したサイズにします。明るい星の明るさはあまり変えずに暗い星をより明るく見せたい場合は「黒体放射輝度のガンマ」値を1より大きい値にして調整します。(この値が1のとき、画面の星の明るさと実際の星の明るさが比例関係になるよう調整しています)星座線が星に掛かって邪魔な時は、星座線オフセットの値を大きくすると星から離れたところから星座線の描画をスタートするようになります。もし明るい星の描画サイズが大きすぎると思われる場合は「星の最大表示サイズ」を変えることで上限を設定できます。
旧バージョン:
English Version: 2.7.2-en0 (2008/03/21)
iOS版: iHippLiner 1.0.1 (2013/01/08)
インストール
[通常版]
- ダウンロードしたファイルを好きなフォルダに展開する
- 実行形式ファイル(HippLiner.exe)を実行する。
[インストーラ版]
- 自動解凍形式ファイルを好きな場所に解凍し、その中のsetup.exeをダブルクリックして実行します。表示されるインストラクションに従ってインストールすることができます。
- インストール後、スタートのプログラムにHippLinerという項目ができているのでその中のHippLinerを起動します。
アンインストール
[通常版]
- HippLinerのファイルを展開したフォルダを削除する。
- なお、初期ファイル以外にHippLiner.INIというファイルもできているのでそれも消去する。
[インストーラ版]
- コントロールパネルの「アプリケーションの追加と削除」からHippLiner2を選択し、「変更/削除」ボタンをクリックしてアンインストールします。
- さらに、もしHippLinerをインストールしたフォルダと、スタートメニューのHippLinerフォルダが残っていればこれも削除します。
スナップショット
ヒヤデス星団周辺とオリオン
太陽とオリオンと散開星団
太陽近傍の恒星達
銀河の分布
書き出し映像
地球からベテルギウスへ:光速の80%で宇宙旅行
地球からベテルギウスへ:光行差・ドップラー効果がない場合
既知の障害
- グラフィックボードによって星の色・形が違うことがあります。
特にATI Rage系のボードの場合、全ての星が同じ等級に見えてしまうことがあります。この場合、設定画面の「bitmapで星を描画」をチェックしてください。
- 画面の印刷・bitmap保存および動画保存では、画面上の他のウィンドウは描画しません。従って、画面上に他のウィンドウがあるときれいに印刷できません。
対応済の障害
- 2.1.3までのバージョンでは地図モードのスケール(定規)の光年の長さが間違っています。2.1.4にて修正しました。
- 印刷機能、2.1.4では利用できません。バージョン2.1.5以降を利用してください。
- 2.4.2までのバージョンでは環境によっては時折ゼロ除算のエラーが出ることがあります。2.5.0にて対処しました。
チュートリアル・操作方法・ヘルプ
[マウス操作]
[共通操作] |
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左ドラッグ上下 |
赤緯方向変化 |
左ドラッグ左右 |
赤経方向変化 |
左ダブルクリック |
星の選択・星座線引き |
[展望モード] |
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左+中ドラッグ |
視点中心からの位置変化 |
中ドラッグ |
視野角度変更 |
[地図モード] |
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左+中ドラッグ |
画面横幅の表示距離変更 |
中ドラッグ |
深度方向の表示範囲の変更 |
[キーボードショートカット一覧]
[メイン画面で]
Ctrl+Q 終了
Ctrl+O 画面設定ファイルの読み込み
Ctrl+S 画面設定ファイルの保存
Ctrl+Alt+N 星名ファイルを開く
Ctrl+Alt+C 星座線ファイルを開く
Ctrl+P 画面の印刷
Ctrl+M メインメニューの表示・非表示
Ctrl+L ライブショーパネルの表示・非表示
Ctrl+*(テンキー) 立体視時の視点位置(左右入替・中心)切り替え
-,0〜9 数字の等級まで表示(-:-1等,9:19.5等)
space 星座線引きモード&星座線区切り
return 星座線入力完了
BS/DEL 星座線UNDO
m 地図モード・通常モードの切り替え(map)
t 星間飛行モード(travel)
p 単純選択モード(pointing)
R スケールの表示・非表示(Ruler)
I 星情報ウィンドウの表示・非表示(Information)
L 星座線ウィンドウの表示・非表示(Line)
l 星座線全部を表示/非表示(line)
d 経度回転(順行・スピードアップ)
s 経度回転停止
a 経度回転(逆行・スピードアップ)
c 緯度回転(順行・スピードアップ)
x 緯度回転停止
z 緯度回転(逆行・スピードアップ)
e 視点距離を増やす(遠ざかる)アニメーション(通常モード)
w 視点アニメーション停止(通常モード)
q 視点距離を減少させる(前方へ進む)アニメーション(通常モード)
W 視点距離を0にする(視点を回転の中心に戻す)に戻す
X 太陽系を選択
S 太陽系に戻る
r 固有運動(時間)を進める
f 固有運動(時間)を止める
v 固有運動(時間)を戻す
F 固有運動を1991.25(原点)に戻す
Q Hipparcosの等級データ
A 見かけの等級
Z 絶対等級
E 選択した星へ行く(視点距離変えない)
D 選択した星から見る(視点距離0)
C 太陽系の方向を向く
n 星の名前の表示・非表示
N 星座名の表示・非表示
u 星座線の星間距離表示・距離いろいろ(表示しない→パーセク→光年)
G グリッドの表示いろいろ(グリッド+線→グリッドのみ→表示しない)
o 散開星団の表示いろいろ(散開星団+名称→散開星団→名称→表示しない)
g 銀河の表示いろいろ(銀河+名称→銀河+天の川銀河→名称→表示しない)
H 星を表示・非表示にする
References
- ESA, 1997, The Hipparcos and Tycho Catalogues, ESA SP-1200
- ESA, 1992, The Hipparcos Input Catalogue, ESA SP-1136
- Dias W. S., Alessi B. S., Moitinho A., Lepine J. R. D., 2002, New Catalog
of Optically Visible Open Clusters and Candidates
- Tully R.B, 1988, Nearby Galaxies Catalogue
ヒストリー
関連する発表、WWWページなど
- 「太陽系シミュレーターとヒップライナー」
半田、木村、高幣、野本,天文教育,Vol.22(5),pp.18-27,2010年.
- Tomonori Nomoto, "Interstellar spaceship simulator for astronomical education and communications",
"Global Hands-On Universe 2007 For Win-Win Relations between Science Research and Education", Edited by T. Handa and M. Okyudo, Universal Academy Press,Inc. Tokyo, Japan, ISBN 978-4-904164-05-1, pp. 147-151, 2008.
- "Interstellar spaceship simulator for astronomical education and communications" (A PowerPoint File for presentatioin is available.)
Tomonori Nomoto, Global Hands-On Universe Conference 2007 (GHOU2007).
- 「恒星間飛行船“ヒップライナー”」
半田、野本 サイエンスフォーラム2004
- 「太陽系近傍恒星位置3次元可視化ソフトウェアHippLinerを用いた科学館での演示」
野本、半田 天文学会 2002年春季年会 Y17b
- 「3次元立体視天体位置表示ソフトウェアの開発-2」
林、宮路、野本、半田、内藤 天文学会 2002年春季年会 Y11c
映像利用
HippLinerのご利用にあたって
本ソフトウェアは無保証です。本ソフトウェアの使用の結果生じた損害に対して、作者は一切の責任を負わないものとします。
下記のような用途でご利用の場合は作者までお問い合わせ下さい。
- 本ソフトウェア自体を販売する場合。
- 本ソフトウェアの"映像書き出し機能により書き出された映像・画像"を使用して作成した映像・画像等を販売・放送する場合。(※下参照)
上記以外の場合、本ソフトウェアは個人利用・教育利用・上演等、有償無償にかかわらず、自由に使用することができます。
上演・教育的利用の場合、および本ソフトウェアを使用して映像を作成・公開した場合は一声掛けていただけると今後の参考にもなりますので作者は喜びます。
また、改良点・要望などをメールすると将来改善される可能性があります。
寄付も受け付けております。詳細は寄付受付のページをどうぞ。
※本ソフトウェアのバージョン2.7.2以降において、"映像書き出し機能により書き出された映像・画像"を使用して作成した映像・画像等(成果物) の販売・放送を行う場合においても、以下の条件を満たせば無償で自由に利用いただけます。
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