照明とディスプレイ
ふと、液晶ディスプレイとCRTの画像(発光)のスペクトルを測定してみました。また、ついでにいくつかの照明のスペクトルも測ってみました。
ディスプレイはSONY CDP-G200と液晶ディスプレイ。照明は白熱電球、蛍光灯、発光ダイオードの発光スペクトルです。
浜口研のファイバー分光器(Ocean Optics USB2000)にて測定。強度補正はしていません。
数値データ(テキスト形式)
白熱電球と蛍光灯・白色LED
白熱電球が非常にただ幅広いスペクトルであるのに対し、蛍光灯(白色)では水銀の発光による鋭いピークが見られます。ただし、400nm以下の紫外光は蛍光灯の蛍光物質を励起させるのに使われるかカットされているのでそれほど強度はないようです。
一方、白色LEDは2つのピークを持つ特徴的なスペクトルになっています。 これは、白色LEDが青色LED+蛍光物質という組み合わせで白色光を発生させていることに由来します。つまり480nm付近のピークは青色LEDによるもの、500nmより長波長側の幅広いスペクトルは蛍光物質によるものです。
なお、白熱電球と蛍光灯については、(分光器のセッティングの都合で)フィラメントの光でなくて傘からの光である可能性があります。
CRT:SONY CDP-G200
これらのスペクトルは、PC上で白色・赤・緑・青の各色を表示させたときのディスプレイからの光のスペクトルです。
見事、白色は赤(R)・緑(G)・青(B)の各色の重ね合わせになっています。ここで不思議なのが赤色。青色と緑色はいずれも幅広のスペクトルであるのに対して赤だけは何故か非常に鋭いピークがいくつもあるスペクトルとなっています。
CRTの光は電子銃からの電子を表面の蛍光体に当てて光らせているはずなので、これらRGBの光は蛍光物質の光だと思われますが、こんなに鋭いピークの発光物質って一体…?
05/09/04追記:赤色の発光はユーロピウムのf軌道遷移らしいです。「不定期更新のもと日誌:ユーロピウム」参照。
液晶ディスプレイ:(ノートパソコン)
これらのスペクトルは、PC上で白色・赤・緑・青の各色を表示させたときの液晶ディスプレイからの光のスペクトルです。今回も白色は赤(R)・緑(G)・青(B)の各色の重ね合わせになっています。
液晶ディスプレイではバックライトの白色光をRGB各色のフィルターを通すことによって色が付きます。バックライトは通常冷陰極管と呼ばれる蛍光灯のようなもの(フィラメントで電極を加熱しない)を使っているので、蛍光灯と同じ水銀の輝線が見られます。また、水銀とは異なる輝線も見られることから、水銀以外のガスも入っているのでしょう。(どんなガスなんでしょう?)
突然にて失礼します。
光のスペクトルを検索しているうちに貴記事に当たり、興味深く見させていただきました。
唐突なお願いですが、貴記事のうち「液晶ディスプレイ」のスペクトル図を下記 blog においてコピーで使用させていただけないでしょうか。LCD表色の説明例として使ってみたいと考えているところです。
勝手ではありますが、よろしくお願いいたします。
色覚障害のメカニズム (http://poem1465.blog.ocn.ne.jp/color/)
なお、上記 blog に関して御意見を賜れば幸いです。
Posted by: 奈良井 修二 : 2005年12月23日 02:30奈良井さま
スペクトルの引用に関しましては特に問題はございません。
一応、出典として http://T.NOMOTO.org/spectra/ を挙げて頂ければと思います。
よろしくお願いします。
早速の御了承のこと、ありがとうございます。
ヒトの色覚なんて何ていい加減なモノと愛想が尽きそうですが、年寄りの手習いと言われようとも、しばらく続けようと思っています。
よろしくお願いいたします。 頓首。
このページは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
