2006年02月07日
とある分光器とIGOR XOP(その1)
大西研にリツー応用光学という会社のMC-10Nという分光器(モノクロメータ)がある。
最近、この分光器をIgorProから制御するためのXOPを作った。
この分光器、コンパクトな分光器(f=10cm)で悪くはないものだとは思うのだけれど、PCから制御できるようになるまでの道のりは長かった。
なんせ納品時にはハードウェア類(分光器&PCと通信する用のUSB接続DAQユニットとステッピングモータを制御する回路入りの箱)と、内蔵のUSBDAQのドライバ類一式、動作確認用サンプルプログラムしか入っていなかったのだ。
動作確認用サンプルプログラムが入っているし何が問題なの?…と思われるかもしれない。
ところが、このプログラムはバイナリだけのサンプル。ソースコードは添付されていない。
しかも、USBDAQとその先のステッピングモータを制御するための信号の資料も何一つ添付されていなかった。
まかりなりにも計測機器のPC制御用ハードウェアなんだから、普通なら実際の装置を動かす分光器アクセス用ライブラリやサンプルソースの1つや2つ、添付されて然るべきだよねー。
正直、「これでどうやってプログラム作れというのジャ!! 箱開いてこっちで回路解析して、動くようにプログラム作れとでも言うのか?」と思った。
そこでメーカーに電話して聞いてみた。そしたら、
「USBDAQのドライバとサンプルプログラムが入っているから動かせると思いますが…。」
で、サンプルプログラムのソースは契約上出せないと…。
ご冗談でしょう。…と思いながら、
「そうですか、ソース出せないですか。でもDAQユニットがステッピングモータを動かすためには電気信号を送らないといけないですよね。そのための信号の資料が全然添付されていないんですけど、なんとかならんのですか??」
とかなんとか、いまいち通じない相手に話すこと数十分。やっとこさ信号資料を送ってもらうことに成功した。
こうして、制御に至る第1関門はなんとかクリアした。
投稿者 nomoto : 2006年02月07日 23:52 | 実験